日本財団 図書館


ため、1985年には2期工事が着手された。港内への堆積土は年間約1000万m3と推定され、その処理のため260haの投棄場スルフテル(Slufter)を造成された。このスルフテルは海底-28mまで浚渫し、その浚渫土でその周囲に+24mの高さの堤が築かれている。更に、この北東部分に重度の汚染されたヘドロの投棄場として第二のデポも造られている。
ロッテルダム市では汚染物質を減少させるための協定を結ぶなど努力しているが、今の状態では2002年にはスルフテルが満杯になると予想されている。

 

056-1.gif

 

(4)埋立地の利用
1970年代始め、大型船の入出港が可能で、原油の備蓄に適する北部地区を有するマース埋立地は進出希望企業も多く、政府の中近東からの石油依存度を軽減させる施策の下に、原油の備蓄と製油が立地した。また北海油田開発のためのプラットホームの建設基地としても整備されてきた。
そして、1983年には埋立地の中央部分に、コンテナターミナルが建設され、ロッテルダム港はヨーロッパのメガハプ港の重責を果たすようになってきた。
ロッテルダム港においてはコンテナ需要が増大し、2010年には2倍の規模に達すると予想され、近代的なコンテナターミナルの建設が現在進められている。なお、将来の需要対応として、マース埋立地の北側にもコンテナターミナルを建設する土地が確保されている。そして、埋立地外側は自然海岸に近い状態で維持され、周囲に相当面積のレクレーションスペースを確保し、市民の憩いの地域となっている。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION